脳動脈が破裂すると、くも膜下出血となり、死亡の危険性が高い
脳動脈瘤とは
脳動脈の一部が瘤のように膨らんだものを「脳動脈瘤」といいます。
脳動脈瘤の原因
あまりわかっていません。
もともと脳の血管に脆弱な部分があることや、喫煙や飲酒、高血圧が関係するとされています。
瘤の大きさが7ミリを超えると破裂の可能性が高くなるとされています。
ただ瘤があるだけでは症状がないことが多く、脳ドッグなどの検査で見つかることが多いのが特徴です。
脳動脈瘤の治療
クリッピング術
開頭して瘤の根元をクリップで挟み、動脈瘤に血液が流れないようにしていまます。脳の中の細ーーい血管までたどり着いて、さらにそれにクリップをかけるわけなので、相当技術がいるでしょうし、技術がどれだけあっても時間はかかるので、体への負担がどうしても大きくなってしまいます。
実際、手術中に血管が破けてしまったりすることもあるようです。
コイル塞栓術(血管内治療)
大腿動脈などからカテーテルを動脈瘤まで持っていき、瘤のなかにコイルを詰めることで、瘤が破裂しないようにします。体への負担は少なめなものの、再発率がやや高めなのが特徴です。
また、血管内にコイルという異物が入ることから、血栓ができやすく、血液をサラサラにする薬を飲む必要が生じます。
過去問を解いてみよう
第82回 クモ膜下出血について誤っているのはどれか。
- 1. 原因で最も多いのは脳動脈瘤破裂である。
- 2. 死亡率は初回出血時が最も高い。
- 3. 出血後4~14日後に脳血管攣縮が起こる可能性が高い。
- 4. 脳動脈瘤の標準的療法はクリッピングである。
答えは2で、再出血の際が死亡率が高いです。
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